2022年11月 水族館ニュース
2022年11月 水族館ニュース
今月も、11月の水族館ニュースを紹介する。
11月はカタールでサッカーワールドカップが始まり、列島全体が盛り上がった11月となった。
水族館関連のニュースでもワールドカップに関するニュースなどいくつか取り上げたいトピックスがあったので、ピックアップしてまとめているので、是非ご覧いただきたい。
Table of Contents
① 11/11はチンアナゴの日
11/11といえばチンアナゴの日である。
各地の水族館でチンアナゴにちなんだPRイベントが行われた。
すみだ水族館ではチンアナゴとニシキアナゴ、ホワイトスポッテッドガーデンイールの三種の中から「推したい種」を選んでもらう人気投票が行われた。
結果はどうだったか公開されていないようだが、個人的には三種の中で色が最も派手で特徴的なニシキアナゴが票を集めて一番に輝くと予想している。
② ラッコがワールドカップの結果を予想
毎回、ワールドカップやオリンピックの季節になると動物園や水族館の生き物が試合の結果を予想するという珍イベントが行われる。
過去ではドイツの水族館でタコのパウル君がドイツ代表の7試合に決勝戦を加えた計8試合の勝敗を全て的中させたことで大変話題になった。
これ以降、大規模イベントの勝敗を予想するというイベントが動物園や水族館で定番となった。
日本でも今回のワールドカップにちなんで、福岡のマリンワールド海の中道でラッコのリロが日本戦の結果を占った。
結果的に、一戦目のドイツ戦の勝利は当てたが、2, 3戦目の結果は外してしまった。
当たれば、バスることが予想されるだけに水族館側としては、このイベントを実施して損をすることはないだろうから、これからも動物界の占いスターの登場に期待したい。
➂ 静岡県清水市の新水族館の事業者が決定
静岡市が169億円かけて清水区に建設を計画している水族館などの複合施設の設計や運営を担う事業者グループが決定し、日本で4番目の1,700トンの大型水槽を備えた施設を造る案が発表された。
展示物は駿河湾の生物で、シュモクザメやカツオ、アジなどを想定しているという。
これまで静岡にはなかった、大型水族館の誕生に期待だ。
沼津深海港水族館やあわしまマリンパーク、スマートアクアリウム静岡など複数の水族館が存在する水族館大国、静岡にまた新たな水族館が誕生する。
下田海中水族館を訪れて感じたこれからの水族館ビジネスの在り方
先日、下田海中水族館(¥2,100)に足を運んだ。他の水族館と違ったシステムを導入していて驚くべきポイントがいくつかあったので、紹介したい。
① 海中に浮かぶ水族館
天然の入り江を利用して、海上に浮かぶ浮遊円形水族館となっている。
入場すると、まずは海に浮かぶ本館目指して橋を渡
って水族館まで歩いていく。
海を間近に感じられる仕様となっており、自然を上手く利用した造りとなっている。
② 入り江を仕切ってイルカを飼育
入り江を仕切って天然の海でイルカを飼育するという飼育方法が他にはない開放的な飼育で魅力的だ。
近年では狭い水槽でイルカを飼うことに反対する動物愛護の動きが高まっており(参考資料)、欧米などではイルカの飼育を取りやめる水族館が増えてきている。
しかし、このように海を仕切って飼育をするやり方であればイルカに与えるストレスも軽減することが出来るし、観客側もリアルに海を泳ぐイルカを楽しむことが出来る。
➂ 複数の課金プログラムが用意されている
下田海中水族館には、通常の楽しみ方以外にも複数の課金プログラムが用意されており、お金の取り方が上手い水族館である。
魚やカワウソのエサやり体験(\100)や、カヤックやダイビングでイルカと触れ合えるプログラム(大人¥9,000)などが用意されている。
特に、イルカとダイビングやカヤックで触れ合えるプログラムというのは日本ではなかなか他では見られない。
他にも、ポンチョを来て、イルカショーを間近で見られる特別席もこの近さで見れれるのは他にはないシステムであった。特別席の観客の真上をイルカがジャンプするシーンなども見られた笑
このように、入場料の他に館内のプログラムで課金するシステムはアメリカの水族館などでよくみられるやり方だ。
水族館といえども、人口縮小が続く日本では今後、ビジネスも縮小していく未来しかない。
このように入場料以外でお金を取ろうという試みは今後他の水族館も真似していくべきだし、存続のために必至だ。
何か、お金を払いたくような館内プログラムが日本でも増えることを期待したい。