2022年3月 水族館ニュース
2022年3月 水族館ニュース
よこはまおもしろ水族館の跡地に横浜開運水族館がオープン、魚津水族館がリニューアルオープンするなどのニュースがあった3月。
3月の水族館ニュースと執筆した記事を振り返りつつ、今後の水族館の在り方に思いを馳せたい。
Table of Contents
今月の水族館ニュース
①サンシャイン水族館で新たに特別展がスタート!!!
サンシャイン水族館で特別展「美味しくてすごい生き物展~美食奇食珍食生物図鑑~」が3月18日(金)~7月10日(日)まで開催する。
・通常入場券 900円(前売り券:800円 ※セブンチケットにて販売)
※年間パスポート保持 or 水族館ご利用の方 400円
・昆虫食付き入場券(当日券のみが対象) 1,100円
※年間パスポート保持 or 水族館ご利用の方 600円
水中の生き物だけでなく、昆虫食についても生物展示による解説を行い、昆虫食自動販売機や商品を販売するという。
ちなみにある番組で「白飯に合う昆虫食ベスト3」を検証したところ、3位「イナゴ」、2位「オオスズメバチ」、1位「アリの卵」という結果になったらしい。
文字面だけでも気持ち悪い
②『横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム』が3/26にオープン!!!
『横浜開運水族館 フォーチュンアクアリウム』がよこはまおもしろ水族館跡地にオープン。開業日の3/26は一粒万倍日・天赦日・寅の日が重なる開運日であるという。
早速、訪問したがコンセプトはなかなか面白い。入り口でおみくじを引いて書いてある番号の水槽に行くと占いやためになる言葉が書いてあるという仕掛けだ。
展示されている生き物は前進のよこはまおもしろ水族館とさして変わらないが、水族館オタクとしては年に一回はここに占いに来ないといけないかもしれない笑
➂魚津水族館がリニューアルオープン!!!
臨時休館していた冨山の魚津水族館が5日にリニューアルオープン。日本で最も歴史が長い水族館がこの春、進化。
3階バックヤードコーナーには、子ども向けの「ネット遊具」を設置。ネットの下には、ブリなどが泳ぐ「富山湾大水槽」が広がる。水面から約1メートルの高さで様々な魚を間近に見ることが出来るという。
また、最大の注目が水流水槽だ。自転車をこぐと水流が発生し、ウグイやアブラハヤ、オイカワなどの淡水魚などが流れに逆らって泳ぐ。超体験型の展示である。
今月書いた記事
①水族館の一日の売り上げをフェルミ推定してみた
想像付かないような数字を論理的思考力を用いて概算する手法であるフェルミ推定を用いて水族館の一日の売り上げについて概算してみた。
②日本でイルカショーは禁止になるか?
皆さんは昨今欧米でイルカショー廃止の流れが加速しているのをご存じだろうか?そもそもスイスやイギリスなどではイルカの飼育施設自体が存在しない。今後、日本でもイルカショーが禁止される可能性があるのか?なぜ、イルカショーは禁止されているのか?を深ぼった。
➂『東洋一の夢』孤独の水族館 #6【油壷マリンパーク】
2020年9月を最後に閉館した油壷マリンパーク。その記憶を忘れないように、訪問記を記事にした。
水族館の郊外から都市への流れが加速
都市型水族館が近年話題の中心に
サンシャイン水族館や横浜海運水族館など小型であるが、都会のど真ん中にある都市型水族館が引き続き注目を集めている。やはり多くの人が訪れる場所にあるからこそ、注目をされやすいし話題にもなりやすいのだ。
昨年、京急が運営する油壷マリンパークがその長い歴史に幕を閉じた。これから、水族館は主要駅から遠いところにあるものが廃れ、エキチカにある水族館が繁盛するという流れが更に加速するだろう。
都市型水族館の流れが加速すると、イルカショーやジンベイザメなどの巨大生物を展示に挑戦する水族館が少なくなってしまう恐れがあるのは残念だ。
個人的なスタンスとしては、水族館は教育施設ではあるから過度にエンターテイメント化すべきでないという意見には全く反対だ。
そもそも人を集められなければ、魚や生き物に興味すら持ってもらえないからだ。
巨大水族館にもまだまだ勝ち目はある
しかし、魚好きとしては、変わった生き物や普段の生活で見られないような迫力を感じられる生き物に水族館で出会いたいというニーズもあるので、まだまだ駅から離れた大型水族館にも勝ち目はまだあると思う。
美ら海水族館で感じるあの感動は水槽の大きさが無ければ、担保できないものだと思うのだ。
もはや水族館は魚を見るだけの施設ではなくなりつつある
水族館にも様々な顧客体験が求められる時代
魚津水族館の自転車の発電エネルギーを用いた逆流水槽に加え、占い×水族館の横浜開運水族館が誕生したりと、水族館もただ魚を見せるだけでなく、体験や『水族館×○○』といった工夫が求められる時代になった。
近いところだと、野球場も野球観戦だけでなく、一日楽しめる場所にするため野球×エンターテイメントのボールパーク化が進んでいるように、エンターテイメント施設は既存の枠に捉われず、顧客にどれだけの種類の体験を届けられるかが求められるようになっている。
サファリパーク的な業態はありえるか?
3月頭に群馬のサファリパークに行ってきた。動物園と違って自分の車で巨大な動物の中を進んでいくスリルが醍醐味である。
これを水族館に応用すると、少し大規模にはなるが水槽の中に実際に潜って、魚と触れ合えるみたいな体験はできないだろうか?
または海に生簀を使ってリアルな海の中を水族館で飼っている生物たちと泳ぐみたいな形式もあると思う。ダイビング×水族館は相性が良いと思うから、今後このような取り組みをする水族館が出てくるか期待だ。
今後も様々な水族館×○○の形が誕生すると思うが、その進化に注目したい。