『夜の姿に魅せられて』孤独の水族館 #5

『最近水族館行けてないなぁ』

実験をしながら、ふと手が止まる。

平日は朝から夜の18:00まで研究があるため、大抵の水族館は閉館してしまっているため訪問したくても出来ないのが現状だ。とはいえ、土日は混雑してるしなぁ。

夜に空いてる水族館ないかな。

ふと、7/17OPEN初日に訪れて以来、久しく訪ねていなかった川崎水族館の存在を思い出す。

夜は22:00まで空いているらしい。

電車で品川駅からすぐだ。

この水族館、チケットが昼チケットと夜チケットに分かれている。前回訪れたのは昼でくいつか夜の部にも足を運んでみたいと思っていた。なんといっても昼と夜で展示している生き物が変わるらしいじゃないか。

これも、昼と夜で演出を変えることで客をリピートさせようという水族館の戦略であろう。そんなことはお構いなしに、蜜に集まる虫けらのように私は水族館をリピートするのである。これが水族館マニアの性だ。

19:00過ぎJRの川崎駅に到着。前回のOPEN初日に来たときは大々的に広告が貼ってあったものだが、広告や看板はどこだろう。

あの時の熱狂は失われてしまったのだろうか。

ようやく川崎ルフロンを見つけた。この建物の10Fだ。夜は夜で都会のおしゃれな雰囲気が出ていて楽しみだ。

エレベーターに乗りながら、カワスイアプリを開きチケットを購入。

10Fに到着。検温とアルコール消毒をして建物の中へ入る。平日の夜とはいえ、想像より遥かに人が少ない。水族館を独占できる喜びはこの上ない。

『ざわざわざわ、ぎゃーぎゃー』

熱帯雨林の虫のざわめきや小動物の鳴き声がこだまする。前回訪問時は人の騒音にかき消されて気付かなかったが、音響にもこだわってるなぁ。暗さと相まって本当に熱帯雨林に入ったような気分だ。一人で熱帯雨林に迷いこんだようでなんだか不気味だ。水族館とお化け屋敷が一度に楽しめて一石二鳥である。

最初の展示室を入ると、いきなり川崎の夜景が目に飛び込んでくる。まさか、商業施設の10Fで港町・川崎の風情を感じるなんて。

相変わらず、綺麗な水槽だこと。アユとソウギョの水槽を楽しみながら、多摩川ゾーンを抜ける。

前回も注目したが、この自動解説パネルすごい。AIが画像の生き物を自動で認識して解説してくれるのだ。

カワスイは水槽の下に生き物解説版が存在せず、QRコードを読み取って解説を見るシステムだ。WiFiがあるとはいえ、少し不便だ。頼みの綱のWi-Fiもあまり繋がらない。

このパネルが頼りだ。

続いてのゾーンはアジア・オセアニアゾーン。

最初の登場人物はスッポンモドキという亀の仲間だ。元気に水槽上部を泳ぎ回っている。

誰もいない展示室。まるで館長になったような気分だなぁ。

青色基調だった照明が突如鮮烈な赤色に変わり足元には溶岩のような無数の亀裂が出現する。

どうやら、私はアフリカ大陸に降り立ったようだ。

南米ゾーンを出ると、レストランの看板が見える。思い出した!

前回訪問したとき、ピラルクカレーを絶対に食べようと思っていたけれどコロナの影響でレストランが閉まって食べれなかったんだ。

せっかくの機会だし、食べてみよう。へー、Wi-Fiと充電器も使えるんだ。水族館をカフェみたいに使用できるなんて夢のような話だ。

注文を終え、席につく。すごい個室なんかもある。本当にここで作業ができそうな空間だ。作りもすごいおしゃれだし、仕事が捗りそうだ。

そんなことを考えているとピラルクカレーが届く。良いお値段がするだけあって美しい見た目だ。ライスの方に乗ってるのはレーズンみたい。

ピラルクは水族館で見る分には非常に迫力があって素晴らしい生き物だが、食べるとなるとどうだろうか。正直、あまりおいしそうな生き物には思えないし、大味なイメージだ。

ごちゃごちゃ考えずにまずは食べてみよう。

いただきます。カレーのルーは少し辛口、独特の香辛料を感じる。この香辛料が南米の熱帯地域を口の中に呼び起させる。

レーズンも一緒に食べると辛味がマイルドになって面白い。不思議な組み合わせだが、悪くない。

ピラルクに関しては…エキスとしてカレーのルーの中に入っているらしいが水族館でのその存在感とは異なり、味としての存在感はあまりないようだ。

フィッシュフライはサクッとしていて美味しい。タラを使っているようだ。

あっという間に食べ終わってしまった。珍味であり、美味。他のメニューも気になるなぁ。こんなに良いカフェがあるなら年パス取っても良かったなぁ笑

少しパソコンをカタカタしてレストランを出る。

水族館を出ると、シアターゾーンに人が集まっている。鯨類が集まっていた。
前回見た時は、迫力に欠けると思っていたパノラマスクリーンだが、大きい鯨類になるとなかなか迫力を感じる。

続いて、南米ゾーンへ足を運ぶ。

夜の雰囲気が出ていて、これまた美しい。こういった大きな水槽をじっくり眺められるのも夜の水族館の良いところだ。

いよいよ、最後のアマゾンゾーン。夜のアマゾンゾーンはより一層不気味だが、ワクワクする。

昼の明るい姿とは一変、ピラルクやアロワナといったアマゾンの変わった生き物たちの姿が非常に不気味に見えた。これは、実際に体験して確かめてみて欲しい。

唐突に訪れた夜の川崎水族館であったが、却ってアマゾンの生き物の不気味さと熱帯夜を感じることのできる時間であった。

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