【プロ野球】ジェット風船に代わる次の応援名物は何か?〜 阪神タイガース のマーケティング〜

これまで、12球団のマーケティングについて解説をしてきたが、今回は 阪神タイガース を取り上げたい。

2023年8月現在、セ・リーグ首位を快走する阪神タイガース。

球界随一の人気球団として知られている。

今日はそんな阪神タイガースのマーケティングについて考えていきたい。

ジェット風船に変わるラッキー7名物は?

阪神タイガースの応援の目玉といえば、何と言っても7回裏終了時に飛び交うジェット風船だ。

しかし、この名物「ジェット風船」は、新型コロナウイルスの感染対策で禁止されてしまった。

新型コロナウイルスが落ち着いたとはいえ、今後も衛生的な観点からジェット風船が復活するのは難しいかもしれない。

一方で、広島やソフトバンクなどは口で膨らますことが出来ない風船を使用してジェット風船を飛ばす試みを実行しているらしく、このような形であればジェット風船の復活も期待できるが、これは別でゴムの大量使用というSDGsによる障壁がある。

一方で、球団もジェット風船が禁止されたからといって黙ってはおらず、ジェット風船扇子やタオルといったジェット風船にちなんだグッズを発売している。

しかし、時代が進めばジェット風船による応援を知らない世代も現れてくる。

そうなった場合に、いかに次世代の名物応援を作れるかが肝となるだろう。

今後の展望としては、

口で膨らませないタイプのジェット風船や、ドローンや花火を使った取り組みなど7回の名物の復活に期待したい。

阪神タイガース は女性人気の取り込みが鍵

阪神タイガースの応援といえば、12球団一熱狂的で甲子園で繰り出される野次や罵詈雑言も応援の名物と言っても過言ではない。

一方でこのような応援スタイルは男性向きで女性のファンを獲得するにはややマイナスイメージだ。

もちろん、阪神タイガースは女性ファンの取り込みにも力を入れており、今後も女性ファンの獲得がさらなる人気上昇の鍵となるだろう。

阪神タイガースでは2013年から、TORACO DAYというイベントを実施しており、女性ファン向けに特化したイベントやグッズの販売を行っている。

また、推し活のような形で選手を応援してもらうため、バルーンスティックなどを出して、個別の選手のファンを作り、人気を高めようとしている。

このような試みはカープ女子として一時期、時代を築いた広島が実施をしているマーケティング手法で、成功すれば、女性ファンの拡大につながる。

甲子園球場のボールパーク化

歴史ある甲子園球場も阪神タイガースの本拠地として、来場者の満足度を高めるためにボールパーク化を図っている。

例えば、大型映像装置「オーロラビジョン」を導入し、表示面積が約1.6倍、解像度が約4倍、コントラストが約1.5倍になったという。

また、甲子園球場の強みというのは何よりも高校野球の聖地であるということだ。

プロ野球の観戦で訪れつつ、甲子園歴史館で高校野球の歴史を楽しむこともできるため、野球好きにはたまらない体験だ。

また、昨年には甲子園プラスという施設も開業し、食事や体験を楽しむことができる。

特に体験エリアではドラフト体験コーナーやVRで甲子園球場を体験できるエリアがある。

まとめ

阪神タイガース の球団特性を考えると、いかに時代に適応して、人気球団としてあり続けるかが鍵である。

伝統の応援文化を進化させつつ、新しいラッキー7名物や女性ファンにも刺さる応援スタイルを生みだしつつ、令和も人気球団で有り続けてほしい。

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