ヤクルトスワローズのファンは一体何人いるのか?を フェルミ推定 で算出してみた。
皆さんは フェルミ推定 をご存じだろうか?
この記事では、 ヤクルトスワローズのファンの数をフェルミ推定で求めてみた。
是非、就活中の方は フェルミ推定の例題として解いてみて欲しい。
また、フェルミ推定についての詳しい解説や解き方のコツについては下記の記事でも解説しているから、是非参考にして欲しい。
下記で紹介している書籍も基礎力を付けるのにおすすめで多くの就活生が活用している。
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私の回答
計算式
今回は、「ヤクルトスワローズのファンは一体何人いるのか?」という問いに、よりビジネスライクな思考法で挑んでみたい。単なる概算ではなく、コンサルティングファームの面接でも問われるような、論理的で説得力のあるフェルミ推定に挑戦する。
ここでは、トップダウン・アプローチとボトムアップ・アプローチという2つの異なる視点から推定を行い、その結果を比較することで、より精度の高い答えを導き出す。
「ファン」の定義
まず、この推定における「ファン」を明確に定義する。
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コアファン: 年に数回以上、球場で直接観戦する、年間を通してチームの動向を追う、高頻度でグッズを購入する熱心なファン。
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ライトファン: 球場にはあまり行かないが、テレビやネットで試合を観戦したり、結果をチェックしたりするファン。
今回の推定では、この両方を合計した数を「ファン」とする。
アプローチ①:トップダウン・アプローチ(市場全体から絞り込み)
日本全体の人口から、ヤクルトスワローズのファンを絞り込んでいく。
ステップ1:日本のプロ野球ファン人口を推定する
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日本の総人口: 約1億2500万人と仮定する。
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野球への関心層: 日本の成人のおよそ3割が野球に何らかの関心があると仮定する。
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1億2500万人 × 0.3 = 3750万人
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ステップ2:地域別でヤクルトファンの市場シェアを仮定する
ヤクルトファンは、本拠地である関東地方に集中していると仮定する。
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関東地方(一都六県)
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人口:約4300万人。プロ野球ファン人口は4300万 × 0.3 = 1290万人。
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市場シェア:同じ市場に巨人がいることを考慮すると、そのシェアは最も重要だ。巨人を40%、ヤクルトを15%、その他球団を45%と仮定する。
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関東のヤクルトファン数: 1290万人 × 0.15 = 約193万人
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関東地方以外
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人口:約8200万人。プロ野球ファン人口は8200万 × 0.3 = 2460万人。
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市場シェア:他球団のファンが圧倒的に多い。ヤクルトファンは少なく、全体の2%と仮定する。
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関東以外のヤクルトファン数: 2460万人 × 0.02 = 約49万人
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合計
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関東のファン(193万人)+ 関東以外のファン(49万人)= 約242万人
今回の推定では、この両方を合計した数を「ファン」とする。
アプローチ2:ボトムアップ・アプローチ(データから積み上げ)
ヤクルトスワローズの観客動員数から、ファンの数を積み上げていく。
ステップ1:コアファン(球場観戦者)から推定する
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年間ホーム観客動員数: 約180万人(延べ人数)と仮定する。年間143試合の半分がホーム開催のため、70試合をホームで実施と仮定。
球場の収容人数は3万人と仮定。
平均稼働率を80%と仮定
3万人(収容人数) × 70試合(年間ホームゲーム数) × 0.8(平均稼働率) = 168万人
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一人あたりの平均観戦回数: 年間チケット購入者やリピーターの多さを考慮し、一人あたり年間平均2回観戦すると仮定する。
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コアファンのユニーク人数: 168万人 ÷ 2回 = 84万人
ステップ2:ライトファン(テレビ視聴者・SNSフォロワー)を推定する
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コアファンの総数: 球場に行かないが熱心に応援しているファン(SNSフォロワーなど)を考慮し、コアファンのユニーク人数(84万人)を切り上げて、約90万人とする。
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ライトファンとの比率: コアファン1人に対して、テレビやネットで試合を観るだけのライトファンが1.5人いると仮定する。
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ライトファンの人数: 100万人 × 1.5 = 150万人
合計:
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コアファン(90万人) + ライトファン(150万人)= 約240万人
答え合わせ
今回の2つのアプローチから、ほぼ同じ結果が得られた。
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トップダウン・アプローチ: 約242万人
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ボトムアップ・アプローチ: 約240万人
この結果から、東京ヤクルトスワローズのファン数は240万程度の範囲に収まると推定できる。
この推定結果は、関東における市場シェアとコアファンとライトファンの比率という仮定に大きく依存しているため、これらの数字をより正確なデータで置き換えることができれば、さらに精度を高めることができるだろう。
スワローズに限らず、他のスポーツや他の球団でも実践的に解いてもらえるとよいだろう。