なぜスワローズは戦力外通告(退団)選手の再建が得意なのか?

11/10、ヤクルトが戦力外通告を受けた3選手の獲得を発表した。

前中日・三ツ俣、前阪神・尾仲、前巨人・沼田らの3選手だ。

ヤクルトといえば、野村再生工場から始まり、戦力外通告を受けたり他球団で構想外となった選手を復活させるのが上手い印象がある。

直近だと、楽天から戦力外通告を受けた今野龍太投手、近藤弘樹投手や、ソフトバンクから戦力外を受けた小澤玲史投手など、戦力外から一軍でばりばり活躍している選手も多い

構想外になった選手だと、今年引退を表明した坂口選手などはヤクルトに来てからも長い子と活躍していた。

なぜ、ヤクルトは戦力外選手の再建が上手いのか?
その理由を本記事では解説する。

① 退団・戦力外補強選手の獲得数が多い

まず、一番大きな理由として他球団から戦力外を受けた選手の獲得数が多いことが挙げられるだろう。

今シーズンも既に3名の戦力外選手を獲得しており、NPB一番だ。

ヤクルトの過去5年の戦力外獲得選手

年度退団・戦力外獲得選手
2022年尾仲祐哉, 沼田翔平, 三ツ俣大樹
2021年なし
2020年小澤怜史, 近藤弘樹, 宮台康平, 内川聖一
2019年今野龍太, 嶋基宏
2018年寺原隼人, 五十嵐亮太

伝統的に他球団からFA選手を大金を使って獲得することは多くないチームであるため、

必然的に補強手段はドラフトや新外国人選手の獲得を除いては他球団から構想外となった選手の獲得が主となる。

このような理由に加え、「野村再生工場」に代表されるように過去の成功体験があることも大きいだろう。

田畑一也選手や現在も解説で度々登場する小早川毅彦選手などがその代表格だ。

その後も度々、戦力外通告から戦力になる選手が表れることから、球団も戦力外選手の獲得を補強の有力な手段として認識しているし、獲得数が多いだけに目利きも良いことが想定される。

② アットホームな雰囲気

スワローズのアットホームな雰囲気も、戦力外選手が活躍しやすい一つの要因であることは間違いないだろう。

読売ジャイアンツから移籍してきた田口投手が活躍し、のびのびとプレーしているのを見ると、ヤクルトスワローズの雰囲気が良くも悪くもアットホーム(悪く言えば、緩い)雰囲気であり、

縛られるのが苦手な選手にとっては才能を開花しやすい環境であるのかもしれない。

伝統的に助っ人外国人が活躍しやすい球団でもあることから、外部から来た選手に対しても寛容な雰囲気があるのだろう。

➂ 選手層が手薄なため、チャンスに恵まれやすい

ヤクルトは巨人やソフトバンクなどの他球団と比べて、育成選手などの支配下登録選手も少ないうえ、ヤ戦病院と呼ばれるようにケガによる離脱も多いことから、支配下登録・更には一軍登録を勝ち取りやすいことが挙げられるだろう。

近年でこそ、2年連続セリーグ王者に輝くなどヤクルト=強い球団のイメージだが、2019,2020年は最下位だし2017年には球団史上最低勝率.319を叩きだすなど、安定して勝ち続ける常勝球団ではなかった。

だからこそ、他球団で戦力外になった選手も一軍で出場する機会に恵まれ、ひと花咲かせるケースも多いのだろう。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です