新神宮球場はいつ完成する?収容人数3万2000人・開業2033年頃までの最新スケジュール【2026年版】

新神宮球場の完成は、2033年頃と見込まれている。収容人数は約3万2000人。 現在の秩父宮ラグビー場がある位置に建設され、バックネット裏にホテルが併設される計画だ。

ここで注意してほしいことがある。ネット上には「2031年完成」と書かれた記事が今も多く残っている。

これは古い情報だ。神宮外苑地区の再開発計画は何度もスケジュールが見直されており、2025年9月の事業計画変更で、さらに後ろにずれている。

この記事では、2026年7月時点で確認できる最新の計画内容と、なぜ完成時期がこれほど動いているのかを整理する。


完成時期は「2027年→2031年→2032年→2033年頃」と後退し続けている

まず、スケジュールの変遷を押さえておきたい。 時点 新球場の完成予定 当初計画 2027年 2022年頃の発表 2031年 2024年9月の計画変更後 2032年 2025年9月の計画変更後 2033年頃

2025年9月、三井不動産などは神宮外苑地区第1種市街地再開発事業の事業計画を変更し、東京都から認可を得た。ホテル併設野球場棟の建設期間は、当初の2028〜2032年から2029〜2033年へと後ろ倒しされている。

報道でも、新球場は現在の秩父宮ラグビー場の位置に整備され、2033年頃の完成が見込まれるとされている。

つまり「いつできるのか」という問いへの正確な答えは、現時点では「2033年頃」となる。

ただし、この数字も今後変わる可能性が高い。当初2027年だった計画が6年もずれてきた経緯を見れば、さらなる延期を織り込んで考えるのが現実的だろう。

なお、再開発全体の完成は2038年を予定している。これも当初の2035年11月から後退した数字だ。


新球場の姿:収容3万2000人、屋外型を維持、ホテル併設

計画されている新球場の中身を整理する。

新神宮球場は現在の秩父宮ラグビー場がある位置に誕生し、収容人数は約3万2000名を想定している。現球場の座席数を確保しながら、一層ゆとりのある座席を実現する計画だ。屋外型は維持され、延床面積を拡張してコンコースや通路、バックヤードを広く設置する。

ポイントは3つある。

1. 収容人数は「ほぼ横ばい」

現在の神宮球場の収容人数はおよそ3万1000〜3万6000人とされる。新球場の3万2000人は、大幅な増席ではない。 座席数を維持しながら、一席あたりの広さと通路の余裕を確保する方向だ。

「新しくなるから大きくなる」という発想ではなく、観戦環境の質を上げる建て替えと理解したほうがいい。

2. 屋外型を維持する

ドーム化はしない。神宮球場の開放感という魅力を継承する方針だ。雨天中止のリスクは残るが、「屋外で野球を見る」という体験そのものが守られる。

3. バックネット裏にホテルが入る

バックネット裏にホテルを併設し、周辺の複合施設や歩行者空間と一体的に整備される計画で、完成後に旧球場を解体する流れだ。

再開発の事業計画上、この建物は「ホテル併設野球場棟」と呼ばれている。球場とホテルが一体の建築物になるということだ。海外のボールパークでは珍しくない形式だが、日本では新しい試みになる。


なぜ建て替えるのか:老朽化と、外苑全体の再編

理由は2つある。

1つ目は、単純な老朽化だ。

新神宮球場 建設へ:神宮球場

神宮球場は1926年に開場し、2026年に100周年を迎える。観客席やバックスクリーンはプロ野球向けに整備されてきたが、内部構造の老朽化は進んでいる。ブルペンが屋外にあること、選手がグラウンド横を通って引き上げる構造など、時代の名残が随所に残る。

もちろん、そのレトロさこそが神宮球場の魅力でもある。建て替えに反対する声があるのも理解できる。

2つ目は、神宮外苑地区全体の再編だ。

この計画では秩父宮ラグビー場や明治神宮第二球場の建て替えも含まれ、都心に新しいスポーツ・文化拠点を形成することを目的としている。事業主体は明治神宮、東京都、三井不動産、伊藤忠商事などだ。

そして、この再開発には構造的な難しさがある。

球場とラグビー場を稼働させたまま建て替えるため、隣接する秩父宮ラグビー場と神宮球場を入れ替えながら整備するという方法が採られた。

新球場を現ラグビー場の位置に建て、完成後に旧球場を解体し、その跡地に新ラグビー場の2期工事を行う。この「入れ替え方式」が、スケジュールが長期化・不確定になっている根本的な理由だ。


意外な事実:ヤクルト球団は再開発に参画していない

ここは誤解されやすい点なので、はっきり書いておきたい。

新球場はヤクルト球団のものではない。

神宮外苑地区まちづくりの公式Q&Aによれば、新球場は現球場と同様に民間の宗教法人である明治神宮が所有・管理し、プロ野球だけでなく学生野球など多くの利用者に使われる予定だ。ヤクルト球団が再開発に参画する、あるいは新球場を運営するという計画はない。

これは他球団と比べると特異な立ち位置だ。

近年新設された球場を見ると、北海道日本ハムのエスコンフィールドは球団が主体となって建設し、運営も担っている。球団が球場を持てば、飲食・グッズ・イベントの収益をすべて取り込める。 それがボールパークビジネスの基本形だ。

しかし神宮球場は、あくまで明治神宮の施設である。スワローズは「借り手」の一人であり続ける。 どれだけ立派なボールパークができても、その収益構造の中心にいるのは球団ではない。

この違いは、新球場ができた後の球団経営を考える上で重要な前提になる。


ボールパーク化への期待と、現実的な見方

計画では、新球場は単に野球を見る場所ではなく、一日過ごせる「ボールパーク」を志向している。

参考にされたとされるのが、サンディエゴ・パドレスの本拠地ペトコ・パークだ。オフィス街に囲まれた立地が神宮に似ており、球場内にビルが建ち、チームストア、スイート席、レストラン、屋上観客席が入る。外野後方には芝生エリアがあり、寝転がって観戦できる。ホテルも併設されている。

新神宮球場でも、外野の芝生エリアやホテル・商業施設の併設が構想されている。 都心にメジャー流のボールパークが生まれる可能性はある。

ただし、冷静に見るべき点もある。

公式サイトも「新球場の詳細な設計はこれから」としており、公開されているパースや動画はあくまで完成イメージで、設計が進むにつれて変更される可能性があるとしている。

現時点で確定しているのは、位置・収容人数・屋外型・ホテル併設という大枠だけだ。 内部の具体的な設備については、まだ何も決まっていないと考えたほうがいい。


周辺施設のスケジュールも押さえておく

新球場の完成時期は、周辺施設の工事順序に縛られている。あわせて見ておきたい。

施設状況
明治神宮第二球場2023年3月に解体着工。跡地に新ラグビー場を建設
新秩父宮ラグビー場(1期)2026年2月〜2029年11月に工事。2030年開業予定
新神宮球場現ラグビー場を2028〜2029年に解体、2029〜2033年に建設
現神宮球場2034〜2035年に解体
再開発全体2038年完成予定

新秩父宮ラグビー場はラグビー利用時で約1.5万人、イベント開催時で最大約2.5万人を収容し、音楽コンサートや展示会にも対応する全天候型施設になる。

この表を見ると分かるが、現在の神宮球場が使われるのは2033年頃までということになる。逆に言えば、あと7年ほどは今の神宮球場で野球が見られる。


まとめ

  • 新神宮球場の完成は2033年頃。当初2027年→2031年→2032年→2033年頃と後退を続けている
  • 収容人数は約3万2000人。現球場とほぼ同水準で、座席の広さと通路の余裕を優先
  • 屋外型を維持し、バックネット裏にホテルを併設
  • 建設地は現在の秩父宮ラグビー場の位置。球場とラグビー場を入れ替える方式
  • ヤクルト球団は再開発に参画しておらず、新球場も明治神宮が所有・管理する
  • 再開発全体の完成は2038年(当初2035年から後退)

100年の歴史を持つ球場が姿を消すまで、まだ数年ある。新球場の誕生を待ちながら、現在の神宮球場で過ごせる時間も大切にしたい。


※本記事の情報は2026年7月時点で確認できたものです。神宮外苑地区の再開発は計画変更が繰り返されており、スケジュールや設計内容は今後も変わる可能性があります。最新情報は「神宮外苑地区まちづくり」公式サイトでご確認ください。

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