水族館の未来の形: 水族館×NFT の可能性

皆さんはNFTという言葉を聞いたことがあるだろうか?

今回はNFT×水族館をテーマに水族館の未来の形を探りたい。

 NFTとは

NFTは「Non-Fungible Token」の略で、日本語で非代替性トークンという意味を持つ。

NFTはブロックチェーン技術を活用することで、コピーが容易なデジタルデータに対し、唯一無二な資産的価値を付与し、新たな売買市場を生み出す技術として注目を浴びている。

ブロックチェーン:取引履歴を暗号技術によって過去から1本の鎖のようにつなげ、正確な取引履歴を維持しようとする技術。

例えば、日本でもデジタルアートがNFT作品として売り出され、高額で落札された事例がいくつか散見される。

NFTには

・唯一性、希少性を証明できる

・データを改ざんできない

・デジタルデータの所有者、作成者を記録できる

上記のようなメリットがある。

NFT化することにより、簡単に複製ができるデジタルデータの所有者、作成者をはっきりさせ希少価値を持たせることができるのだ。

 実際の日本のNFTの活用事例

① 小学生のデジタルアートがNFT市場で高額落札

昨年、日本の小学生が夏休みの自由研究で作ったピクセルアートを売って、80万円で落札されたというニュースが話題になった。

マインクラフトのゾンビと、図鑑や絵本で知った虫や動物たちの絵を掛け合わせてピクセルアートを作って、アーティスト向けのNFTマーケットプレイス「Foundation(ファウンデーション)」に出品し、合計の取引高は約380万円にまで達しているという。

② ゲーム内の選手カードをNFT化

新作スポーツゲームとJリーグがライセンス契約を結び、ゲーム内で育成した選手カードをNFT化しユーザ間で売買可能とした。

ゲームのガチャなどで手に入れた選手のカードを唯一無二のカードとして高額売買できる可能性があるとなると、ユーザーの課金熱は更に増すだろう。

➂LINEがLINE NFTのサービスを開始

LINE NFTは、エンターテインメント、スポーツ、ゲームなど7ジャンルのNFTの販売を2022年4月から始めた。現段階で販売されているNFTは約7万点もあるという。

また、LINEの場合300円程度の低単価のNFTも扱っているということで、気軽に始められそうだ。

 水族館のNFT活用事例

日本の水族館でもNFTを活用しているところが存在する。

三重県の水族館:伊勢シーパラダイスは水族館の生き物をカード化して、NFTマーケットプレイス「HABET(ハビット)」で売り出している。

この収益は、伊勢シーパラダイスで暮らす動物達の日々の生活費(ご飯や水道光熱費等)として使用されるとのことだ。

水族館の生き物は、成長していくし日々移り変わるので、今このときの姿を写真=デジタルアート化して残すというのは、ファンにとっては嬉しい試みだ。

 今後の水族館×NFTの展望

①水族館の人気生物をカードやデジタルアート化する

水族館の生き物たちの中でも、イルカやアシカ、ラッコなどの長生きしたり、ショーを披露する人気生物たちには定期的にリピートして会いに行くような熱狂的なファンが多い。

そのファン向けに水族館のバックヤードでしか見れないような彼らの姿をカードやデジタルアート化して売り出せば、水族館・生き物・ファンの三方にとってメリットがあるだろう。

なおかつ、NFTで得られた収益が動物の福祉向上に使われるとなるとファンもより投資のしがいがあるだろう。

この方法でのNFTの活用は既に上述したように伊勢シーパラダイスで導入されているし、今後他の水族館でも導入に踏み切るところはいくつか出てくるだろう。

②水族館フォトグラファーによるデジタルフォト個展の開催

水族館ファンの中には写真家も多い。人気の水族館フォトグラファーがNFT市場で自分の個展を開いたら、かなり人気が出るのではないだろうか?

リアルな写真の個展となると、中々一般人が手軽に始める事は難しいがNFT化したデジタルフォトならインターネット上で個展が開ける。

➂NFT水族館の誕生

更に妄想を膨らませると水族館の生き物たちのデジタルデータを集めて作品にして、閲覧希望者からお金を取って見てもらうNFT水族館というビジネスモデルも作れるかもしれない。

NFT×水族館の今後の可能性に期待したい。

また、NFTについてより深く学ぶには下の本がお薦めなので是非読んでみて欲しい。

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