【プロ野球】 ソフトバンクホークス はなぜ九州一の人気球団になれたのか?
12球団一の資金力を誇る ソフトバンクホークス 。その資金力はファンを取り込むためのマーケティングにも存分に発揮されている。今回はホークスがどのようなマーケティング戦略でファンを取り込もうとしているのかその秘密に迫りたい。
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開閉式のドームを活かしたエンターテイメントショー
paypayドームならではのエンターテイメント
福岡paypayドーム:1993年開場。日本のドーム球場としては2番目に誕生した。
Paypayドームの最大の特徴は開閉式の屋根を持つことだ。これを活かしてホークスの本拠地での勝利後には「ルーフオープンショー」が行われ、花火ショーも名物になっている。
更には外野の上部にはホークスビジョンという超巨大ビジョンが設置されている。5画面に分かれており、世界最大の合計表示面積(球団発表)を誇るという。このビジョンにより場内演出を盛り上げている。
また、球場内スピーカーは3Dデジタル立体音響システムの最先端スピーカーを導入するなど球場にも資金の投下は惜しまない。
また、コロナ禍ではPayPayドームのレフトスタンドの一角に巨大なステージを設置し、総勢100体の「Pepper」によるロボット応援団を結成するなど新たな試みへのチャレンジ精神も旺盛だ。ただ、このダンスはさすがに不気味だ笑
地元選手を獲得するという地域密着戦略
ホークスは九州の幅広い地域で人気No.1
ホークスのフランチャイズは福岡県であるが、↑の調査結果を見てみると九州全域はもちろん九州付近の山口県・島根県・沖縄県でも支持されていることがわかる。
ホークスは過去に「ファイト!九州デー」と題した試合を開催したり、九州各県の伝統工芸品とのコラボグッズの販売、九州にちなんだグルメ販売などを行ってきた。ちなみにこの九州各県の定義には沖縄県も含まれているのは驚きだ。
地元の有力選手をFA・ドラフトで多数獲得
また、ホークスは九州との関わりを強めるため地元出身の有力選手を多数ドラフト指名したりFAで獲得したりしてきた。
有名どころでいうとFAは内川聖一や中田賢一、帆足和幸、ドラフトは杉内俊哉や川﨑宗則、今宮健太、甲斐拓也、武田翔太など挙げればきりがない。地元からスター選手が多数輩出されると地域からの愛着度も格段に高まるだろう。
また、近年ではホークスが九州として定義している沖縄からも嘉弥真新也、島袋洋奨、東浜巨、砂川リチャードなどの著名な選手を獲得しており人気が高いのもうなづける。
関東でも地盤拡大を狙う
また、私は東京在住だが、TOKYO MXという地域限定の地上波番組でホークス戦を中継していることが関東でもホークスファンを増やすことに繋がっていると思う。
ソフトバンク球団の親会社であるソフトバンク、ソフトバンクの取引先企業をはじめ、九州の企業も含めたスポンサー料があることにより、TV局が負担を負わずに中継できているということであるから、ここはホークスの資金力の強さを感じる。
大イベント:鷹の祭典
限定ユニフォームで球場に一体感を
ホークスには鷹の祭典という恒例イベントが存在する。毎年デザインされる限定ユニフォームをホークス選手が着用し公式戦に臨む。 また、入場者全員にも同じデザインのレプリカユニフォームを配布し、球場全体で一体感を演出する。
このイベントなんと17年も続いていて、今年は9試合に渡り、paypayドーム・東京ドーム・北九州市民球場・京セラドームの4拠点で開催される。
昨年のユニフォームは赤色であり、毎年色がガラリと変わる。紫や緑、黄色も見たことがある。
他にも前述した『ファイト!九州デー』、『タカガール♡デー2022』など各試合ごとにイベントを紐づけることでファンに異なる体験をしてもらい繰り返し球場に足を運んだ貰おうという球団の意図が感じられる。
まとめ
資金力にものを言わせたファン獲得だけでなく、時間をかけて地元の選手を獲得しスター選手に育て上げるなどして九州を代表する人気球団に成長したことがわかる。
今年は全国各所で鷹の祭典が開催されるので、是非足を運んでホークスのエンターテイメントを体感してきて欲しい。