広告会社の社会的な意義 とは?
就活で人気の広告業界。しかし、直接的にものを作って売る会社やサービスを提供する会社に比べて 広告会社の社会的な意義 は感じにくい。
私も実際、就活中に周りの友人が別の業界を受ける際に社会的意義を語るのを耳にして広告業界の社会的意義は何なのだろうと考えさせられることがあった。
今回は実際に、私が広告業界を経験してみて感じた広告会社の意義について解説していきたい。
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広告活動によって業界の進化を早めることが出来る
例えば、アイフォンが広告会社がより良い宣伝方法をしたことによってより早く市場に出回ったとしよう。広告活動によって、アイフォンという素晴らしい商品がより早く市場に出ることになれば、結果として携帯業界の進化を広告がなかった場合と比べ加速させることが出来るのである。
実際、私も仕事をしていて「○○さんがいなかったら、うちの商品どうなってただろうね。」みたいなことを言われることが度々ある。(お世辞かもしれないけど😂)
こういうときに広告マンとしての存在意義を強く感じることがてきる。
このように広告活動があることで良い商品がより早く消費者に伝達され、企業や業界の進化を加速させることに繋がる。
消費者の選択肢を増やすことが出来る
広告は消費者の選択肢を増やす
広告が消費者に伝わることで消費者のお金の使い方の選択肢を増やすことが可能になる。例えば、Aさんはひげ脱毛というサービスがあることを知らずに電気シェーバーを買おうとしていたとしよう。
そんなAさんがひげ脱毛のサービスの広告と出会ったら、もしかしたら電気シェーバーを買うよりもひげ脱毛をした方が費用対効果が高いかもしれないと思う可能性があり、Aさんの選択肢増やすことが出来るのだ。
企業からの情報伝達を効率的にするのが広告会社の役割
また、広告活動はTVやwebやビルの看板など様々な媒体において、豊かなバリエーションのクリエイティブを用いて行われる。従って、①情報を届けるべき人に対して②その人が欲している情報を特に抜き出した形で商品を紹介することが出来るのだ。
では、このような消費者への商品の情報伝達を商品を作っているメーカーが自分でやってしまえばいいのではないかという見方もあると思う。
しかし、広告会社の方がより幅広い消費者との接点を持っていて、かつ消費者との距離が近いためより効率的な情報伝達を行うことが出来るのである。
情報伝達をより効率的にしているのが広告会社の大きな役割と言えるだろう。
広告の中心はテレビからネットへシフトしている
また、広告といえばこれまではテレビCMが一般的であったがGoogleや様々なwebメディアの台頭により、広告の中心がテレビからwebへとシフトしつつある。サイバーエージェントやアイレップなどの広告代理店が特にweb広告に力を入れて行っている。
※参考資料:インターネット広告の市場成長率
流行を生み出すことが出来る
博報堂が生み出したプレミアムフライデー
これは、テレビCMを打てるような大きな代理店に限った話ではあるが、TVという日本人のほとんどが日常的に見るメディアのCMの大部分を担当する電通や博報堂クラスの広告会社になると、広告というクリエイティブを通して、流行を生み出すことが出来る。
例えば、プレミアムフライデーは博報堂が産み出した流行の一つだ。
博報堂はサントリーのプレミアムモルツというビールを売り出す際、プレミアムという言葉を使って週末にビールを飲むという文化をを生み出そうとした。
プレミアムフライデーを設定したことで、週末=プレミアム×金曜ビール(プレミアムモルツ)という関係性を成り立たせようとしたのだ。
このプルミアムフライデーという言葉は総務省が使うまでになり、流行を創造したと言えるだろう。
クリスマスやハロウィーンといった文化も創造可能
一説によると、クリスマスに恋人と過ごす文化やハロウィーンも電通のCMが流行の発端という見方もある。
また、昨今テレビの影響力が弱まりネットの影響力が強まっていることもあり、流行を作る広告会社の役割というのがテレビCMを独占している企業に縛られない可能性も出ている。
ネット広告から流行が生まれるという事例が今後生じる可能性も充分に考えられるだろう。
社会問題を提起することも可能
また、最近ではナイキが移民・人種問題に絡めて日本国内で差別があるようなムービーを流したところ保守層の反感を招いたというニュースがあった。
このように広告は社会問題をも提起しうることがわかる。
まとめ
広告会社にも社会的な意義があることをおわかりいただけただろうか?特に大企業のCMは、メッセージ性を持ったCMが多いので各企業がどのようなメッセージを伝えるためにCMを打っているのか考えながら見てみると面白いかもしれない。