【Google広告】 拡張コンバージョン の仕組みを解説
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拡張コンバージョン とは?
近年、ユーザーの情報保護の観点からサードパーティCookie規制が進んでいる。
そんな中、Cookieを使わずに、CVを計測する仕組みが各種WEB広告媒体で開発が進められている。
Google広告が開発している仕組みが 拡張コンバージョン だ。
この機能は、ユーザーが自社のウェブサイトで入力したデータ(メールアドレス、氏名、住所、電話番号など)をハッシュ化(暗号化)してGoogleに送信し、Googleアカウントと照合することで、より正確なコンバージョンを計測する。
Facebookに似たようなコンバージョン補完機能として、 コンバージョンAPI があるが、拡張コンバージョンとコンバージョンAPIには下記のような相違点がある。
今回は拡張コンバージョンの仕組みと設定方法について完結に解説したい。
拡張コンバージョンの仕組み
拡張コンバージョンは、GoogleタグマネージャーやGA4のタグを通じて、ウェブサイトで取得したユーザーデータ(メールアドレス、氏名、住所、電話番号など)をハッシュ化してGoogleサーバーに送信する。
具体的にはユーザーが広告主の自社ウェブサイトで購入、登録、申し込みなどのアクションを行う際、入力するメールアドレス、氏名、住所、電話番号などの個人情報を取得する。
このデータは、広告主の自社ウェブサイトから取得したデータであるため、ファーストパーティデータとなる。
要するに、Googleが他のサイトから勝手に個人情報を収集しているわけではないのだ。
注意事項としては、ファーストパーティデータをGoogleに送信するため、ユーザーの同意取得が必要となる。法務部門と調整し、適切な同意を取得する必要がある。
ウェブサイトでのデータ収集
フォーム入力: ユーザーがフォームに入力する際に、メールアドレスや氏名、電話番号などの情報を収集。
トラッキングタグ: GoogleタグマネージャーやGoogle広告のコンバージョントラッキングタグを使用して、これらのデータをキャプチャする。
入力された個人情報は、SHA256などのセキュアな一方向のハッシュアルゴリズムを使用してハッシュ化される。
ハッシュ化とは、元のデータを不可逆的に変換するプロセスで、プライバシーを保護しながらデータを送信するための手法だ。
ハッシュ化されたデータは、Googleに送信され、Googleアカウントの情報と照合され、照合が成功すると、ユーザーのアクションがコンバージョンとして計測される。
拡張コンバージョンの導入方法について
拡張コンバージョンの導入には、下記3つのステップが必要となる。
①Google広告の設定
コンバージョンアクションのリストから、設定したいコンバージョンアクションを選択し、「拡張コンバージョン」のパネルを展開し、「拡張コンバージョンをオンにします」にチェックを入れる。
➁Googleタグマネージャー(GTM)での設定
GTMアカウントにログインし、該当するコンテナを選択→「タグ」メニューから「新しいタグ」をクリックし、「タグの設定」を選択。
「Google広告コンバージョントラッキング」を選択し、コンバージョンIDとラベルを入力。
「自社のウェブサイトでユーザーから提供されたデータを含める」をクリックし、プルダウンで「新しい変数」を選択。→「Automatic collection」(自動収集)を選択し、保存。
➂データのハッシュ化と送信
データのハッシュ化
ユーザーが入力した個人情報(メールアドレス、氏名、住所、電話番号など)をハッシュ化(SHA256などのセキュアなアルゴリズムを使用)
データの送信
ハッシュ化されたデータをGoogleに送信し、Googleアカウントと照合します。これにより、正確なコンバージョン計測が可能となる。
まとめ
24年7月にGoogle ChromeのサードパーティCookieの廃止が撤回されたとはいえ、引き続き、コンバージョン補完の取り組みは必要になってくると考えられる。
拡張コンバージョンを活用して、コンバージョンデータの拡充を図り、ターゲティングの効果改善に活用してほしい。