オリックスはなぜ、女子に人気? バファローズ が切り開くプロ野球マーケティング革命。
2年連続でパ・リーグを制覇したオリックス バファローズ 。今年は遂に悲願の日本一も達成した。
近年は人気にも拍車がかかっている。
特にファンクラブのサービスの拡充や、直近ではDHCを買収したことが話題になったオリックスの資金力を活かしたマーケティング戦略からは目が離せない。
今回は勢いに乗るオリックスがしかけるマーケティング施策について解説したい。
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バッファローズ ポンタの誕生
オリックスバファローズの前身はオリックスブルーウェーブと近鉄バファローズ。
オリックスファンといえば、古くからの近鉄バファローズファン等、野球観戦玄人のファンが多い印象が強かった。
言い方を選ばなければ、男臭いイメージだ。
また、イチローを擁した1996年の優勝以来、2021年まで優勝から遠ざかっており強豪チームのイメージがなくて、かつ本拠地の関西に阪神タイガースという超人気球団があることから、ファン獲得は難しかったことが想像される。
だからこそ、フロントもいかにファンを取り込むか?には特に力を入れており、ファン拡大に活路を見出したのが、マスコットキャラクターとしてのポンタの起用だ。
元々、オリックスにはバファローブルとバファローベルといったマスコットキャラクターがいたが、知名度は高くなかった。
ここで、誕生したのがバファローズポンタだ。
国民的キャラクターのポンタがオリックスの試合後にTwitterでバファローズポンタがコミカルに喜んだり、悲しんだりする様子を投稿することで、拡散されオリックスのマスコット的な存在となっていた。
特にコラボ当初の2016年には、オリックスがそこまで強くなかったことから、ポンタが負けて落ち込む絵が自虐的要素も相まってTwitterで拡散され話題になった。
ポンタを起用することの最大のメリットはかわいいキャラクターとコラボすることで女性ファンの取り込みにつながることだ。
オリックスが新規にファンの裾野を拡大するためには、巨人や阪神など人気球団と競合する層をターゲットにしても勝てる見込みは薄く、これまで野球に興味がなかった女性という新規の顧客層にアプローチすることが大切なのだ。
Twitterでのバズりなど幸運な要素があったものの、バファローズポンタの起用はマーケティング手法として非常に効果的であった。
また、直近では日ハムのキツネダンスにちなんでタヌキダンスというものを実施しているらしい笑
こちらはバズるかどうかは不明だが、積極的な取り組みには目を見張るものがある。
赤字覚悟のファンクラブ運営
また、ファンクラブ運営に力を入れているのも特徴の一つだ。
日本シリーズが終わった直後、ヤクルトスワローズのファンクラブ商品と比べてオリックスのファンクラブの商品が実用的でかつ、発送や購入の手続きがスムーズであるというコメントがTwitterでちらほら見られた。
オリックスは親球団の資金力もあることから、赤字覚悟のファンクラブ運営を行っており、コアなファンの開拓にも力をいれている。
特に入会記念特典のリュックやユニフォームが非常におしゃれで中には普段使いできそうな商品もある。
リュックは人気メーカーのNEW ERAとコラボしているという。
大阪との結びつき
今年のオリックス日本一決定時、道頓堀が盛り上がり大混雑になったというニュースが流れていた。
これまでは、道頓堀=阪神というイメージが強かったが、本来のフランチャイズ球団は大阪=オリックスで兵庫=阪神だ。
大阪知事の吉村さんもオリックスの優勝をツイッターで祝っていたことから、本来はオリックス=大阪というのがわかるだろう笑
このまま、オリックスが強豪球団としての立場を維持することができれば、いずれは大阪=オリックスバファローズというイメージが定着するかもしれないし、おそらく球団もそれを狙っている。
地元大阪桐蔭のスター選手、森友哉選手を獲得したのもそういう意図があると踏んでいる。
また、今回の優勝時に行われた御堂筋パレードや道頓堀でのお祝いなどでオリックスに愛着を感じた地元の方もおおいのではなかろうか?
今後の、オリックスの地域密着戦略に注目したい。
まとめ
阪神という人気球団を隣にしながらも、年々存在感を増しているオリックス。
ファンクラブ運営や、新規顧客獲得のマーケティングにも力を入れている。
関西=オリックスの世界線がいずれ来るのか、注目したい。